※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
ニードフル・シングス
(Needful Things)
作品データ
著者:スティーヴン・キング
ジャンル:ホラー
欲しい物が必ず手に入る店が、町ごと壊していく話
メイン州キャッスルロックに現れた一軒の店。そこでは、誰もが「ずっと欲しかった物」に出会える。ただし代金は金ではなく、ちょっとした“いたずら”。それが連鎖するとき、平穏だった町は疑心暗鬼と暴力に飲み込まれていく。欲望に小さく頷いただけのつもりが、気づけば引き返せない場所まで来てしまう。
ざっくり時系列
キャッスルロックに「ニードフル・シングス」が開店
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町民がそれぞれ欲しい物を手に入れ、いたずらを引き受ける
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いたずらが誤解と対立を煽り、関係が悪化
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殺し合いや自殺が起こり、町の緊張が限界に達する
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銃と爆薬が出回り、町全体が暴力状態に陥る
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保安官アランがゴーントと対峙する
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店主は町を去り、別の町で再び店を開こうとする
物語の主要人物
・アラン・パングボーン
キャッスルロックの保安官。物語の中心人物
・リーランド・ゴーント
「ニードフル・シングス」の店主。正体不明の存在
・ポリー・チャーマーズ
アランの恋人。裁縫店の店主
・ジョン・“エース”・メリル
軽犯罪者。ゴーントの助手になる
・ノリス・リッジウィック
副保安官。アランの相棒
欲望を刺激する店が、静かに町へ入り込む
物語は、リーランド・ゴーントという老紳士が店を開くところから始まる。店には、町民それぞれの心の隙間にぴったり収まる品が並ぶ。値段は安く、条件も簡単。誰かに小さないたずらをするだけ。その軽さが、誰も立ち止まらせない。
いたずらは誤解を生み、誤解は敵意を育てる
ゴーントが指示するいたずらは、町民同士の過去の確執や感情を正確に刺激する。誰かが何かをした、という思い込みが次の行動を呼び、暴力は自然発生のように広がっていく。気づいたときには、町中が武器を手にしている。
保安官と悪意の商人が向き合う夜
混乱の中心にいるのがゴーントだと察したアランは、手品と機転を使って直接対決に持ち込む。ゴーントが集めてきた魂の正体、そして彼が町を選んだ理由が浮かび上がり、キャッスルロックは破滅の瀬戸際で踏みとどまる。
この小説のポイント
・欲望が連鎖していく構造の怖さ
・町全体が少しずつ壊れていく過程
・善悪よりも「選択」に焦点が当たっている
・キャッスルロックという舞台の集大成感
たぶんこんな小説
派手な怪物が出てくるわけじゃないのに、とにかく騒がしくて落ち着かない。読んでいると、誰が最初に間違えたのか分からなくなってくる感じがある。物語の最後で、また別の町に同じ店が現れそうな気配が残り、ページを閉じても不穏さが消えない。

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