トミーノッカーズってどんな話?ざっくり時系列で整理

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。




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トミーノッカーズ
(The Tommyknockers)

作品データ
著者:スティーヴン・キング
ジャンル:SF/ホラー

町ごとじわじわ宇宙人に作り替えられていく話

メイン州の小さな町ヘイブンで、森に埋まっていた正体不明の金属物体が掘り起こされたことから、すべてが少しずつ狂い始める。住民たちは頭が冴え、奇妙な発明を次々と生み出す一方で、人間らしさを失い、「なりつつある」存在へと変化していく。その中心にいるのは、宇宙船と一体化していく作家のボビーと、彼女を止めようとする詩人ガード。これは侵略SFでありながら、町と友情が壊れていく過程をじっくり描いた物語。

ざっくり時系列

ボビーが森で金属物体を発見する

宇宙船が掘り起こされ、ガスが放出される

町の人々が発明能力を得て変貌し始める

少年デビッドが失踪する

ガードが異変に気づき、町の異常を目撃する

宇宙船内部でトミーノッカーズの正体を知る

ボビーが完全に人間でなくなる

ガードがボビーを撃ち、町民に追われる

ガードが宇宙船を起動し宇宙へ放つ

物語の主要人物

・ロバータ・ボビー・アンダーソン
 作家。森で宇宙船を発見し、変化の中心人物となる。

・ジェームズ・エリック・ガーデナー
 詩人。通称ガード。頭に鋼板があり、船の影響を受けにくい。

・デビッド・ブラウン
 町の少年。異変の中で失踪する。

・ヒリー・ブラウン
 デビッドの兄。異常な出来事に巻き込まれる。

・エヴ・ヒルマン
 ブラウン兄弟の祖父。物語終盤で重要な行動を取る。

森の中から始まる、静かな侵略

ヘイブン近郊の森で偶然見つかった金属の突起。それは長い間埋もれていたエイリアンの宇宙船だった。掘り起こされるにつれ、町には目に見えない影響が広がり、人々は眠らず、食べず、異常な集中力と創造力を発揮し始める。便利で奇妙な発明が町を埋め尽くす一方で、倫理や疑問はどこかへ消えていく。

天才的発明と引き換えに失われていくもの

変化は進み、町の外へ出られなくなり、暴力や失踪事件も起こる。ボビーは宇宙船と「一体化する」感覚に酔い、かつての彼女ではなくなっていく。ガードは友情だけを支えに町へ留まり、拷問や殺害といった目を背けたくなる現実を目撃し続ける。

人間でなくなった友だちと、最後の選択

宇宙船の内部で、トミーノッカーズが生き物を資源のように扱う存在だと知ったガードは、ボビーを止める決意をする。だが、すでに人間を超えた存在となったボビーとの対話は破局を迎える。町民に追われ、瀕死になりながらも、ガードは宇宙船を起動し、町ごと終わらせる選択をする。

この小説のポイント

この作品は、派手な侵略ではなく、ゆっくりと日常が壊れていく過程を描いている。便利さや創造力の裏側で、人間性が削られていく怖さが、町全体を使って描かれているのが特徴。

たぶんこんな小説

SFの装いをした長い悪夢みたいな話。宇宙人よりも怖いのは、少しずつ変わっていく自分や隣人かもしれない、と思わせてくるタイプの一冊。読み進めるほど、ヘイブンという町の空気にどっぷり浸かる感覚がある。

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