ドクター・スリープってどんな話?ざっくり時系列で整理

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。




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ドクター・スリープ
(Doctor Sleep)

作品データ
著者:スティーヴン・キング
ジャンル:ホラー

あの少年が大人になって、死にゆく人を支えながら“蒸気を食う一団”と対決する話

『シャイニング』の後もトラウマを抱えたダニーは、大人になってダンと名乗り、酒に溺れながら放浪の末に禁酒を決意。ホスピスで働き、死期を察する猫アジーと共に、死にゆく人に安らぎを与える“ドクター・スリープ”として生き直していく。一方で、強い力を持つ少女アブラが、超能力者を狙う遊牧集団トゥルー・ノットに目を付けられる。ダンはアブラと絆を結び、仲間ビリーと共に、ローズ・ザ・ハット率いる一団から彼女を守り、因縁の地オーバールック跡地で決着へ向かう。

ざっくり時系列

『シャイニング』後、ダニーが幽霊に狙われ続ける

ディック・ハロランが“鍵箱”で幽霊を閉じ込める方法を教える

成長したダンが父の怒りと酒を受け継ぎ、放浪の末に禁酒を決意

ニューハンプシャー州フレイジャーに定住、ホスピス勤務とAA参加

猫アジーと共に、死にゆく患者を支える存在として“ドクター・スリープ”と呼ばれる

2001年生まれのアブラが強い力を見せ、ダンとテレパシーでつながっていく

アブラがトゥルー・ノットの儀式的な殺害を目撃し、ローズがアブラを狙い始める

ダンとビリーが襲撃隊を阻止し、ローズの執着が激化

コンチェッタからのテレパシーで、ダンとアブラ側の血縁が示される

オーバールック跡地で対決、残党を一掃しローズを追い詰める

エピローグでダンが禁酒を続け、アブラへ家族の依存と怒りを繰り返さないよう伝える

物語の主要人物

・ダニー “ダン” トーランス
禁酒を決め、ホスピスで働きながら力と向き合う

・アブラ・ストーン
ダンより強い輝きを持つ少女。トゥルー・ノットに狙われる

・ローズ・ザ・ハット
トゥルー・ノットのリーダー。アブラを“蒸気の供給源”にしようとする

・ビリー・フリーマン
小さなシャイニングを持つダンの友人。作戦の相棒になる

・ディック・ハロラン
ダニーに“鍵箱”の作り方を教える、重要な導き手

・トゥルー・ノット
輝きを持つ人の“蒸気”を糧に放浪する準不死の一団

酒と怒りを引きずったまま、それでも生き直そうとするダンの再スタート

『シャイニング』の事件のあとも、ダニーの中には恐怖と記憶が居座り続ける。大人になったダンは、父親のアルコール依存と怒りの気配まで受け継いだみたいに荒れて、長い放浪へ。だけどニューハンプシャー州で踏ん張って禁酒を選び、AAに通い、ホスピスで働く道に落ち着く。ここで、抑え込まれていた力が戻ってきて、死にゆく人に安らぎを渡せるようになる。猫アジーが“近い”人を察することで、ダンの役目がよりはっきりして、いつの間にか“ドクター・スリープ”って呼ばれるようになる。

少女アブラと、蒸気を狙うトゥルー・ノットの影

もう一つの軸が、2001年生まれのアブラ。彼女は幼い頃から強い力を見せ、ダンとは“トニー”を通じて少しずつテレパシーの絆ができていく。ある夜、アブラはトゥルー・ノットが少年ブラッドリー・トレバーを拷問して殺す場面を超能力的に目撃してしまう。トゥルー・ノットは、輝きを持つ人が苦痛の中で死ぬ時に出る“蒸気”を糧にしていて、リーダーのローズ・ザ・ハットはアブラの存在に気づく。アブラを誘拐して生かし、無限に蒸気を搾り取る、かなりえげつない計画が動き出す。

因縁の場所での対決と、最後に残る“手放し方”

トゥルー・ノットは麻疹で弱り始め、アブラの蒸気を“治療薬”みたいに当てにする。アブラはダンに助けを求め、ダンは父デイビッドや医師ジョン・ダルトンにも事情を話して協力体制を作る。友人ビリーの助けで襲撃隊を止めるけど、ローズは執着を深めて追跡をやめない。やがて舞台は、オーバールック・ホテル跡地へ。ダンとビリーが向かい、アブラが霊魂投射で支える。ダンは集めた蒸気を武器にし、残党を片付け、ローズを追い詰めて決着へ持ち込む。最後には、ダンが自分の中のものを少しずつ整理していく感じが残る。

この小説のポイント

・“怖さ”の芯が、幽霊や怪異だけじゃなく依存と怒りの連鎖にもある
・ホスピスの場面で、死を扱うのに冷たくならず、ちゃんと人の温度がある
・アブラの力が強いぶん、守る側の作戦と覚悟が問われる構図になってる
・トゥルー・ノットの“蒸気”設定が、狩る側と狩られる側の緊張をずっと作る
・因縁の地に戻る流れが、続編としての手触りを強くしてる

たぶんこんな小説

大人になったダニーが、過去の傷を抱えたまま、それでも立ち上がっていく感じが濃い。怖い出来事は起きるけど、同時に“誰かの最期をどう支えるか”とか“自分の中の連鎖をどこで切るか”みたいなところも物語の中心にある雰囲気。前作を知ってると、戻ってくる場所や名前の重みがじわっと効いてくるタイプかも。

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