※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
ファイアスターター
(Firestarter)
作品データ
著者:スティーヴン・キング
ジャンル:SFホラースリラー
火を生む少女と、娘を守るため世界と戦う父の逃亡劇の話
政府の極秘機関に追われる父アンディと娘チャーリー。チャーリーは感情と連動して炎を生み出す力を持ち、その力は制御不能なほど強大だった。逃げ続ける二人は、やがて捕らえられ、力を利用しようとする組織の中枢へ連れて行かれる。父は命を削り、娘は怒りと悲しみの先で、自分の力をどう使うかを選ぶことになる。
ざっくり時系列
大学時代の実験でアンディと妻が超能力を得る
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娘チャーリーが強力なパイロキネシスを発現
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政府機関ザ・ショップが一家を監視
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襲撃で母が死亡し、父娘は逃亡生活に入る
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追跡をかわしながら各地を転々とする
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農場での攻防戦でチャーリーが力を解放
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暗殺者レインバードの投入で二人は捕らえられる
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施設に監禁され、能力を利用されそうになる
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父の計画で脱出が始まる
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最終局面で施設が炎に包まれる
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チャーリーは真実を伝えるため街へ向かう
物語の主要人物
・シャーリーン・マギー
炎を操る能力を持つ少女。
・アンドリュー・マギー
娘を守るため逃亡を続ける父親。
・ヴィッキー・トムリンソン
チャーリーの母。超能力実験の被験者だった。
・ジョン・レインバード
ショップが雇った暗殺者。チャーリーに異常な関心を示す。
・キャップ・ホリスター
政府機関ザ・ショップの責任者。
追われる父娘、普通の暮らしはもう戻らない
物語は、ニューヨークで逃げ回る父娘の切迫した場面から始まる。チャーリーの力は守りにもなるが、使うたびに事態は悪化していく。母を失い、身を隠す生活の中で、父は娘に力を抑えることを教え続ける。
力を狙う組織と、逃げ場のない現実
ザ・ショップはチャーリーの能力を兵器として利用しようとする。農場での戦いを経て、ついに父娘は捕らえられ、施設に閉じ込められる。父は薬と絶望で弱らされ、娘は孤立したまま力を試され続ける。
炎が選ばれたとき、世界は燃え始める
父の最後の行動は、娘を自由にするための賭けだった。再会の直後、すべてが一気に崩れ、チャーリーは怒りと悲しみの中で力を解き放つ。施設は炎に包まれ、彼女は生き残る。そして、真実を語るため、自ら前へ進む決断をする。
この小説のポイント
・親子の関係を軸にした逃亡劇
・超能力よりも感情が引き金になる恐ろしさ
・国家と個人の力関係の歪さ
・少女が自分の力の使い道を選ぶ物語
たぶんこんな小説
派手な炎の描写の裏で、ずっと父と娘の距離が描かれている一冊。追われる緊張感が続きながら、最後は静かに、でも強い余韻が残る。読み終わると、力って何のために使うんだろう、と自然に考えたくなる空気が残る。

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