※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
骨の袋
(Bag of Bones)
作品データ
著者:スティーヴン・キング
ジャンル:ホラー/ゴーストストーリー
喪失に取り憑かれた作家が、湖と家族の呪いに巻き込まれる話
最愛の妻を失ってから何も書けなくなった作家マイクは、悪夢に導かれるように湖畔の別荘へ戻る。そこには過去の記憶、幽霊の気配、そして小さな町に根付いた古い罪が待っていた。再生の兆しと同時に始まる恐怖は、恋と守るべき命を抱え込みながら、血筋に刻まれた呪いの核心へと彼を押し出していく。
ざっくり時系列
妻ジョーが突然亡くなる
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作家マイクが深刻なスランプに陥る
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悪夢に導かれ湖畔の別荘へ移り住む
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母娘マティーとカイラに出会う
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町と家にまつわる幽霊の謎が浮かぶ
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親権争いが激化し、暴力が起きる
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呪いの正体が家系と溺死にあると判明
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過去の罪と向き合い、呪いを終わらせる
物語の主要人物
・マイク・ヌーナン
ベストセラー作家。妻の死後、湖畔の別荘で恐怖と再生に向き合う。
・ジョー・ヌーナン
マイクの妻。死後も彼を導く存在。
・マティー・デヴォア
若い未亡人。娘の親権を巡って争いに巻き込まれる。
・カイラ・デヴォア
マティーの娘。物語の鍵を握る幼い存在。
・マックス・デヴォア
カイラの祖父。強硬な手段で親権を狙う。
・サラ・ティドウェル
湖畔の家に関わるブルース歌手。呪いの起点となる女性。
悪夢に呼ばれて戻る湖畔
妻を失ってから4年。マイクは書けない日々と妄想に追い詰められ、ダークスコア湖の別荘へ向かう。家は何かを覚えていて、夜になると過去がざわめく。そこで出会った母娘との交流が、止まっていた時間を少しずつ動かし始める。
幽霊が教える町の秘密
再び書けるようになった原稿の背後で、妻の霊が導くのはブルース歌手サラの謎。町の名や家系に潜む共通点、繰り返される溺死。親権争いの裏で、見えない圧力が人を追い詰め、暴力が現実を引き裂く。
血筋に刻まれた呪いの正体
調べを進めるほど、呪いは個人ではなく家族と歴史に根差していると分かる。過去の罪が子どもたちへ連なり、次の犠牲を待っている。マイクは真実に辿り着き、湖と墓に眠る怨念へ踏み込む決断をする。
この小説のポイント
ゴーストストーリーでありながら、中心にあるのは喪失と愛、そして守る選択。恐怖は派手に跳ねるより、静かに積もっていくタイプで、家と町が語り手になる構成が印象的。
たぶんこんな小説
しっとりした幽霊譚に、恋と家族の再生が重なる一冊。怖さはあるけど、読み終わりには湖面が少し穏やかに見える、そんな余韻が残る物語。

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