レッド・プラネットってどんな話?ざっくり時系列で整理

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ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。




Amazon.co.jp : レッド・プラネット




レッド・プラネット
(Red Planet)

作品データ
著者:ロバート・A・ハインライン
ジャンル:SF

火星の寄宿学校ボーイが、ペット救出から植民地の独立騒動まで雪崩れ込む話

火星の寄宿学校へ向かうジムとフランクは、火星生まれのペット「ウィリス」を連れていく。道中で火星人と出会い、「共に成長する」儀式を経て、ゲッコーという火星人と水友になる。学校では権威主義的な校長ハウがペット禁止を理由にウィリスを没収。救出のため忍び込んだ2人は、悪徳行政官ビーチャーがウィリスを地球へ売り飛ばし、さらに入植者の年1回の移動まで密かに止めようとしている計画を盗み聞きする。2人は故郷へ戻って警告し、入植者たちは抵抗を決意。武力衝突と独立宣言に発展するが、最後に火星人たちが介入し、入植者たちに重い最後通牒を突きつける。交渉の鍵になるのは、ジムとウィリスの強い友情だった。

ざっくり時系列

新学期、ジムとフランクがローウェル・アカデミーへ向かう(ウィリス同伴)

休憩所で火星人と遭遇、「共に成長する」儀式へ

ゲッコーと水友になる(火星人側とつながりができる)

学校でハウ校長と衝突、ペット禁止でウィリス没収

校長室に忍び込みウィリス救出

ハウとビーチャーの会話を盗み聞き(ウィリス売却計画/移動阻止計画)

2人が脱出、凍った運河をスケートで帰郷(途中フランクが病気)

巨大キャベツ畑で避難、火星の先住民に助けられる

地下鉄で故郷へ、父が移住計画を練る

入植者が寄宿学校を占拠、ビーチャーが自動兵器を設置

死者が出て反撃へ、ビーチャーのオフィスを押さえ独立宣言

火星人が介入し、ハウとビーチャーが姿を消す

「去れ、さもなくば罰」という最後通牒

マクレー博士が交渉、滞在が認められる

ジムがウィリスを手放す決断(用心棒が成人へ変身するため)

物語の主要人物

・ジム・マーロウ
火星植民地のティーン。ウィリスの飼い主で、行動力の中心になる

・フランク・サットン
ジムの友人。帰郷の旅で病気になるが、最後まで行動を共にする

・ウィリス
バレーボールくらいの毛むくじゃらの丸いペット。子ども並みの知能と音の完全再現能力を持つ

・ゲッコー
ジムと水友になる火星人。火星側との関係をつなぐ存在

・ハウ
寄宿学校の権威主義的な校長。ペット禁止を盾にウィリスを没収する

・ビーチャー
地球企業任命の悪徳植民地行政官。ウィリス売却と移動阻止を企てる

・マクレー博士
火星人との交渉役。ジムとウィリスの友情を頼りに滞在を勝ち取る

ペット没収から始まる、火星の“先生こわい”が国家レベルに膨張する

火星は植民地化が進んでるのに、統治は地球企業が任命した行政官側。入植者に政治的な力がないって土台が、最初から不穏。そんな中で始まる新学期、ジムはウィリスを連れて寄宿学校へ行く。ここでまず効いてくるのが、道中で火星人の儀式に巻き込まれてゲッコーと水友になったこと。火星で「水」は重い約束で、ジムの背中に見えない味方が付く。

凍った運河を何千マイル、友情と根性の帰還レース

学校ではハウがペット禁止を持ち出してウィリス没収。ジムとフランクが救出に動いた結果、ビーチャーの計画を盗み聞きする。ロンドン動物園が標本1匹に高額を払う、だからウィリスを売る。さらに、冬を避けるため入植者が毎年やっている12か月移動を、経費削減で“止める”。これ、普通に命に関わるやつ。2人は学校を飛び出し、凍りついた運河をスケートで何千マイルも帰る。途中でフランクが病気になり、夜は巨大キャベツ畑に逃げ込むという、火星らしい危険も挟まる。

独立宣言の瞬間に、火星の古参が全部ひっくり返す

火星の先住民は、ウィリスとの関係と水友の縁でジムを受け入れ、フランクを治療し、地下鉄で故郷へ送る。警告を受けた父たちはビーチャーの不意を突く移住計画を練り、入植者は寄宿学校を占拠してシェルター化。ビーチャーは光センサー制御の自動兵器で締め上げ、降伏を試みた2人が殺される。もう引けない空気の中、襲撃隊がビーチャーのオフィスを押さえ、地球からの独立を宣言する。
ここで火星人が校区に入り、ハウもビーチャーもいつの間にか消える。そして火星人は「惑星を去れ、さもなくば罰」と最後通牒。けどマクレー博士が交渉し、ジムとウィリスの強い友情を武器に、入植者の滞在が認められる。最後にジムは、用心棒が成人へ変身できるよう、ウィリスを手放す決断をする。

この小説のポイント

・火星の植民地統治という理不尽が、学園トラブルを一気に政治問題へ押し上げる
・ウィリスの能力(音の完全再現)と、火星人との「水友」が物語の鍵として効いてくる
・スケート帰還、巨大キャベツ畑、地下鉄など、火星生活のディテールが冒険のテンポを作る
・独立宣言だけで終わらず、火星の先住民が“この惑星の主”として決着を付けに来る

たぶんこんな小説

寄宿学校の息苦しさ、友達同士の勢い、植民地の理不尽、火星の不思議な生態が、ギュッとひと続きで転がっていく感じ。テンポは軽快なのに、途中からどんどん話が大きくなって「え、そこまで行くの」って面白さが出てきそう。最後は、戦って勝って終わりじゃなくて、火星という場所そのものと折り合いを付ける方向に着地していく雰囲気かも。

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