ダブル・スターってどんな話?ざっくり時系列で整理

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ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。




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ダブル・スター
(Double Star)

作品データ
著者:ロバート・A・ハインライン
ジャンル:SF/政治ドラマ

落ちぶれ役者が政治家の身代わりを演じたら、そのまま太陽系の顔になってしまう話

未来の太陽系で、貧乏役者のロレンゾは有名政治家の替え玉を頼まれる。最初は外見と口調を真似るだけの仕事だったのに、誘拐事件と選挙が絡み、ついには臨時首相として壇上に立つ羽目に。火星人の参政権という重たい争点を前に、嫌悪と役割の板挟みで揺れながら、彼は演技と現実の境界を失っていく。

ざっくり時系列

太陽系が月の首都から議会制で統治される未来

落ちぶれた俳優ローレンス・スミスが替え玉の仕事を引き受ける

演じる相手が大物政治家ジョン・ジョセフ・ボンフォルテだと知る

ボンフォルテが誘拐され、側近が時間稼ぎとしてスミスを前面に出す

ボンフォルテは救出されるが健康を害し、表に立てなくなる

スミスが臨時首相として選挙戦に立つ

争点は火星人への参政権付与

選挙勝利の直後、ボンフォルテが死亡する

スミスが終身でその役を引き継ぐ

25年後、彼が回想として物語を書いていることが明かされる

物語の主要人物

・ローレンス・スミス(ロレンゾ・スマイス)
 落ちぶれた俳優、ものまねの達人
・ジョン・ジョセフ・ボンフォルテ
 太陽系屈指の政治家、火星人参政権の推進者
・ペニー
 ボンフォルテの秘書、後にスミスの妻

身代わり俳優に回ってきた、危険すぎる大役

スミスは金も名声も失い、最後の仕事として「有名人の真似」を請け負う。ところが相手は、拡張主義連合の党首で、次の政権を狙うボンフォルテ。しかも本人は政敵に誘拐中。最初は裏方で時間を稼ぐつもりが、状況が悪化して、スミスは人前に出るしかなくなる。

演技が政策に変わり、舞台が選挙戦になる

救出されたボンフォルテは弱り切っており、スミスは臨時首相として動くことになる。彼は膨大な記録を読み込み、外見だけでなく思考や癖まで再現する。争点は火星人の参政権。個人的には反発を感じながらも、その政策を訴える役を演じ続けるうちに、スミス自身の考えが少しずつ変質していく。

勝利と同時に、本物が消える

選挙に勝った瞬間、ボンフォルテは誘拐の後遺症で亡くなる。スミスは「一時的な代役」では済まされなくなり、そのまま役を生き続ける選択を迫られる。25年後の回想では、彼は過去の自分をまるで別人のように眺め、理想と責任だけが残った人生を語る。

この小説のポイント

・俳優の演技と政治の役割が溶け合っていく構造
・火星人参政権をめぐる偏見と理想の衝突
・一人称で進むため、自己認識の変化がじわじわ伝わる
・権力を「引き受けてしまった人間」の内面が中心にある

たぶんこんな小説

舞台に立ってるつもりが、気づけば舞台そのものになっていた、みたいな感触。派手な戦闘はなく、会話と決断が続くのに、読後はずっしり重い。役を演じ続けた結果、その役そのものになってしまう怖さと静かな余韻が残る。

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