※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
仮想空間計画
著者:ジェイムズ・P・ホーガン
現実だと思っていた世界が、最初から仮想だったかもしれない話
記憶を失って目覚めた科学者が、自分の人生そのものを疑い始める。
目の前の世界は現実なのか、それとも精巧に作られた仮想空間なのか。
確認しようとするたびに、その「現実らしさ」が逆に不気味になっていく話。
ざっくり時系列
主人公が病院のベッドで記憶喪失のまま目覚める
↓
かつて極秘の仮想現実計画に関わっていたと知らされる
↓
計画はすでに中止されたと説明される
↓
現実世界に違和感を覚え始める
↓
ある女性から衝撃的な事実を告げられる
↓
自分がまだ仮想空間にいる可能性に気づく
物語の主要人物
・ジョー・コリガン
仮想現実計画の中心人物だった科学者
・謎の女性
主人公に世界の前提を揺るがす事実を告げる存在
・妻
主人公の過去と現実をつなぐ重要な人物
目覚めた場所が、すでに怪しい
ジョー・コリガンは、見知らぬ病院で意識を取り戻す。
自分が誰だったのか、なぜここにいるのかが分からない。
周囲は親切で合理的だが、どこか説明が整いすぎている。
仮想現実計画という過去
やがて彼は、自分がかつて「オズ計画」と呼ばれる極秘プロジェクトに関わっていたことを知る。
それは現実と見分けがつかないほど精密な仮想空間を作る試みだった。
その実験中に、自分は被験者になっていたらしい。
世界の前提がひっくり返る瞬間
ある女性の登場によって、状況は一変する。
彼女は、この世界そのものがまだシミュレーション内だと告げる。
もしそれが本当なら、今見ている現実も、人間関係も、すべてが仕組まれたものになる。
この小説のポイント
・現実と仮想の境界を徹底的にぼかす構成
・設定だけでなく論理で押し切る展開
・科学者視点で世界を疑うプロセス
・仮想現実をテーマにしたかなり硬派なSF
たぶんこんな小説
派手なアクションより、じわじわ疑念が積み重なるタイプ。
読んでいると、自分の現実感覚まで少し揺らぐ。
仮想現実SFを真面目に突き詰めた一冊。

コメント