※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
ホビットの冒険
(The Hobbit, or There and Back Again)
著者:J・R・R・トールキン
家が一番好きなホビットが、世界の外まで連れ出される話
平和な穴蔵暮らしが大好きなビルボ・バギンズが、魔法使いとドワーフたちに半ば強引に引っ張り出され、竜と宝と戦争の渦中へ放り込まれる物語。
最初は完全に場違いだったビルボが、知恵と度胸を少しずつ身につけ、気づけば一座の要になっていく。
旅の途中は寄り道と事件の連続で、最後には世界そのものが大きく動くところまで行き着く。
ざっくり時系列
ガンダルフがビルボを訪ねてくる
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ドワーフ一行と出会い、旅に出る
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トロルやゴブリンに襲われる
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洞窟で不思議な指輪を手に入れる
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闇の森を越え、仲間を救う
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はなれ山に到着し、竜スマウグと対峙
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スマウグが湖の町を襲う
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人間のバードが竜を討つ
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宝を巡って緊張が高まる
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五軍の戦いが起こる
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ビルボは故郷へ帰る
物語の主要人物
・ビルボ・バギンズ
ホビット族の主人公。旅の中で知恵と行動力を発揮する
・ガンダルフ
放浪の魔法使い。旅のきっかけを作る存在
・トーリン・オークシールド
ドワーフ一団の長。はなれ山の王家の後継者
・スマウグ
はなれ山を占拠する竜。莫大な財宝を抱える
・バード
湖の町の弓兵。町を守る役割を担う
穴蔵から外の世界へ、突然の旅立ち
ビルボは、快適な日常を何より大事にするホビット。
そんな彼の家にガンダルフと13人のドワーフが押しかけ、竜に奪われた故郷と宝を取り戻す計画を語る。
流れで「盗賊役」に指名され、ビルボはよく分からないまま冒険に参加することになる。
この時点では、本人が一番驚いている。
寄り道だらけの旅が、ビルボを変えていく
道中ではトロル、ゴブリン、巨大なクモ、森のエルフなど、次々と厄介ごとが起こる。
洞窟ではゴラムと出会い、謎かけを通じて奇妙な指輪を手に入れる。
力よりも機転で切り抜ける場面が増え、ビルボは少しずつ頼られる存在になっていく。
闇の森を越えた頃には、最初の頃の面影はかなり薄れている。
竜と宝、そして避けられない衝突
はなれ山でビルボはスマウグと向き合い、竜の弱点に気づく。
その結果、湖の町が戦火に巻き込まれ、バードによってスマウグは倒される。
竜が消えたあとも問題は終わらず、宝を巡ってドワーフ、人間、エルフの間に緊張が走る。
やがてゴブリンとワーグが現れ、五軍の戦いへと雪崩れ込む。
この小説のポイント
・小さく平凡な存在が、世界の出来事に関わっていく流れ
・剣よりも知恵や選択が状況を動かす場面の多さ
・旅が人を変えていく過程が、段階的に描かれている
・後の中つ国の物語につながる土台になっている
たぶんこんな小説
読み始めは軽やかで、進むほどに世界が広がっていく感じ。
童話っぽさと本格的な冒険が、ちょうどいい距離で並んでいる。
最後に振り返ると、ずいぶん遠くまで来たなと思わせてくれる一冊。

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