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ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
死の迷路
著者:フィリップ・K・ディック
正体不明の惑星で、人間が一人ずつ消えていく話
目的も告げられないまま、十四人の男女が辺境惑星デルマク・Oに送り込まれる。任務を説明するはずの通信は届かず、外部との連絡も断絶。代わりに彼らを迎えたのは、理解不能な構造物と奇怪な現象だった。理屈の通らない世界の中で、仲間が次々と死に、疑念と恐怖が加速していく。
ざっくり時系列
十四人が惑星デルマク・Oに派遣される
↓
任務内容を伝える通信が届かない
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外部との連絡が完全に途絶える
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惑星上で不可解な人工物や現象を発見する
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説明不能な出来事が頻発する
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メンバーが一人ずつ奇怪な死を迎える
↓
生き残った者たちが状況の意味を探る
↓
この惑星と任務の正体が見えてくる
物語の主要人物
・派遣メンバーたち
目的不明のまま惑星に送られた十四人の男女。
・生存者
不可解な死を目の当たりにし、真相を探る立場の人物たち。
何の説明もないまま始まる任務
デルマク・Oへの派遣は、あまりに唐突だ。任務の目的も、役割分担も分からないまま、人々は未知の惑星に降り立つ。普通なら到着直後に届くはずの指示はなく、最初から不穏な空気が漂っている。
理解を拒む惑星の異常
惑星で彼らが目にするのは、謎めいた構造物、歌う人工蠅、光線を放つミニチュアのビル、不完全な複製を生み出す生命体。どれもが意味を持っていそうで、まったく説明がつかない。科学の常識が役に立たない状況が、精神をすり減らしていく。
死が始まり、疑心が広がる
やがて、メンバーが一人、また一人と奇怪な死を遂げる。事故なのか、惑星の仕組みなのか、それとも人為的なものなのか。生存者たちは互いを疑いながら、この迷路のような状況から抜け出す方法を探し続ける。
この小説のポイント
・目的不明の任務から始まる強烈な不安感
・意味を拒むガジェットや現象の連続
・人間関係が疑心によって崩れていく過程
・サスペンスとSFアイデアが密接に絡む構成
たぶんこんな小説
読んでいる間ずっと、足場のない場所を歩かされている感じ。何がルールなのか分からないまま話が進み、気づくと人間の側が追い詰められていく。不条理で不穏で、それでも先を知りたくて止まらなくなる、そんな一冊。

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