※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未読の方はご注意ください。
ドン・キホーテ
著者:ミゲル・デ・セルバンテス
騎士になりきったおじさんが、本気で世界を良くしようとして突っ走る話
騎士道物語を読みすぎた郷士が、自分は遍歴の騎士だと信じ込み、世直しの旅に出る。
現実はまったくついてこないのに、本人だけは最後まで大真面目。
そのズレを、従者サンチョとの掛け合いで延々と転がしながら、人間そのものを描いていく話。
ざっくり時系列
郷士が騎士道物語にのめり込む
↓
自分を遍歴の騎士だと思い込む
↓
ドン・キホーテと名乗り旅に出る
↓
従者サンチョ・パンサと行動を共にする
↓
現実世界で次々と勘違いの冒険を起こす
↓
敗北と挫折を重ねながら物語が進む
物語の主要人物
・ドン・キホーテ
騎士道に心酔し、自分を遍歴の騎士だと信じて疑わない郷士
・サンチョ・パンサ
ドン・キホーテの従者で、現実的な視点を持つ農民
騎士道物語を信じすぎた男の誕生
ドン・キホーテは、騎士道物語に夢中になりすぎた結果、自分もその世界の住人だと考えるようになる。
名もなき郷士だった男は、鎧を身につけ、馬に乗り、世の不正を正すために旅立つ。
この時点ですでに、世界とのズレは完成している。
世界は現実、本人は本気
風車を巨人だと信じ、宿屋を城だと思い込み、通りすがりの人々を悪党扱いする。
周囲から見れば完全に勘違いなのに、ドン・キホーテの中では一貫した論理がある。
そこにサンチョの現実的なツッコミが加わり、物語は転がり続ける。
笑いの奥にある、人間の芯
失敗を重ね、傷つき、笑われても、ドン・キホーテは自分の理想を手放さない。
騎士であることを信じる姿は滑稽だけど、同時にかなり真剣だ。
物語が進むにつれ、ただの勘違い話では済まなくなっていく。
この小説のポイント
・勘違いから始まる冒険譚
・理想と現実のズレを徹底的に描写
・主従コンビの会話の面白さ
・笑いながら人間そのものを見せてくる構成
たぶんこんな小説
最初はドタバタ喜劇っぽいのに、気づくと人間の理想と現実の話になっている。
古典だけど、登場人物の感情はかなり生々しい。
笑って読めるのに、なぜか最後に少し胸に残る一冊。

コメント